ヘヴィメタル・ファンで、ドイツのAcceptの名を知らぬものはいないだろう。79年にバンド名を冠したアルバムでデビュー。82年にリリースされた『Restless and Wild』のオープニング・ナンバー、「Fast as a Shark」は、スラッシュ・メタルの源流となった重要なナンバーである。翌83年の『Balls to the Wall』は、ビルボードTOP100にランクイン。アメリカでゴールド・ディスク認定される大ヒットとなった。ベートーヴェンの「エリーゼのために」をギターソロに取り込むなど、クラシック的要素も強調された85年の『Metal Heart』も、特に日本で愛聴される大名盤である。
89年にバンドは一旦解散。その後何度かの復活、再解散を経た後、09年にT.T.クイックのマーク・トーニロを新ヴォーカリストに迎えた彼らは、本格的再始動。14年ぶりの新作となった『Blood of the Nations』(10年)は、ファンの期待をはるかに超える快作となった。その後も『Stalingrad: Brothers in Death』(12年)、『Blind Rage』(14年)、『The Rise of Chaos』(17年)、『Too Mean To Die』(21年)と、コンスタントに強力なアルバムをリリース。21世紀となった今も、ドイツにAcceptありと、その存在感を強烈にアピールし続けている。